サブリースの保証賃料は家賃の何割?低すぎないかを確かめる方法
サブリースの保証賃料は、成約データでは通常の家賃の約90%(中央値)で、8割前後の例もあります。自分の保証賃料が家賃の何割かを確かめる方法、保証賃料の低さが売却価格に与える影響、見直しの選択肢を整理します。
執筆・監修:橋本裕介(不動産アナリスト/経済アナリスト・宅地建物取引士)|更新日 2026-10-05
結論:成約データでは、保証賃料は通常の家賃の約90%
当社が集めた成約の販売図面で、サブリース物件の保証賃料を、同じ区・同じ築年帯の通常賃貸の家賃と比べました。保証賃料は通常の家賃の90%(中央値・36件)で、低いほうの4分の1は81%以下でした。
保証賃料が家賃の9割なら、標準的な水準です。8割前後まで下がっている場合は、入居者が払う家賃との差が大きく、売却価格にも毎月の収入にも影響が出ています。まず、ご自身の保証賃料が何割にあたるかを確かめてください。
自分の保証賃料が何割かを確かめる方法
必要な数字は2つです。毎月受け取っている保証賃料と、入居者が実際に払っている家賃です。
入居者の家賃は、サブリース会社に尋ねるのが確実です。教えてもらえない場合は、同じ建物や近くの似た部屋の募集家賃を、賃貸の情報サイトで調べます。募集家賃は実際に決まる家賃より少し高いことが多いため、目安として使ってください。
保証賃料を入居者の家賃で割ると、割合が出ます。保証賃料が8万円、入居者の家賃が9.5万円なら、約84%です。
保証賃料が低いと、売却価格はどれだけ下がるか
サブリース中の物件は、保証賃料から管理費と修繕積立金を引いた収益で価格が決まります。管理費と修繕積立金は契約に関係なく同じ額なので、保証賃料の低さは、そのまま、または少し大きくなって価格に表れます。
| 保証賃料の割合 | 保証賃料 | 収益(月) | 通常賃貸と比べた価格 |
|---|---|---|---|
| 通常賃貸(100%) | 100,000円 | 85,000円 | — |
| 90% | 90,000円 | 75,000円 | 約12%低い |
| 85% | 85,000円 | 70,000円 | 約18%低い |
| 80% | 80,000円 | 65,000円 | 約24%低い |
※ 入居者の家賃が月10万円、管理費と修繕積立金が合計1.5万円の部屋の計算例。価格は収益に比例する前提です。詳しくは精度の検証ページをご覧ください。
保証賃料は下がることがある
サブリース契約には、数年ごとに保証賃料を見直す条項が入っていることがほとんどです。「30年一括借り上げ」「家賃保証」と説明されていても、金額が変わらないことまで保証されているとは限りません。
借地借家法では、借主の側から賃料の減額を求めることが認められています。サブリース会社も借主なので、周辺の家賃が下がったことなどを理由に、保証賃料の減額を求めてくることがあります。次の改定の時期と、改定の決め方を、契約書で確かめておいてください。
見直しの選択肢
保証賃料が低いと分かったときの選択肢は、大きく4つです。
- 保証賃料の引き上げを求める。周辺の家賃が上がっているなら、募集家賃の資料を添えて、改定の時期に増額を申し入れます。
- 契約を見直す。サブリースをやめて、通常の管理委託に切り替えられないかを相談します。空室のリスクは自分で負うことになります。
- 契約を引き継ぐ前提で売る。保証賃料をもとにした価格になりますが、手続きは早く済みます。
- 解約してから売る。入居者の家賃をもとにした価格で売れますが、サブリース会社の合意と、違約金が必要になることがあります。
判断を誤りやすい例
- 契約したときの保証賃料の割合を、いまも同じだと思っている。周辺の家賃が上がっても保証賃料が据え置かれていれば、割合は下がっています。年に一度は確かめてください。
- 募集家賃をそのまま入居者の家賃とみなす。募集家賃は高めに出ていることがあります。1つの部屋だけでなく、複数の募集を見て判断してください。
- 減額の通知を受けてから考える。改定の時期が近い場合は、その前に、売却価格の目安と選択肢を確かめておくと、落ち着いて判断できます。
本記事は一般的な考え方の解説です。表示する価格は概算であり、実際の売却価格を保証するものではありません。売却をご希望の場合は、当社または提携する宅地建物取引業者が対応します。
この記事に関するQ&A
- Q. 保証賃料が家賃の8割しかありません。低すぎますか?
- A. 当社が確かめた成約データでは、保証賃料は通常の家賃の90%が中央値で、低いほうの4分の1が81%以下でした。8割は低いほうに入ります。入居者の家賃が月10万円、管理費と修繕積立金が1.5万円の部屋なら、売却価格は通常賃貸より約24%低くなる計算です。改定の時期に増額を求めるか、契約の見直しを検討する余地があります。
- Q. 入居者が払っている家賃を、サブリース会社が教えてくれません。どうすればよいですか?
- A. 同じ建物や近くの似た部屋の募集家賃を、賃貸の情報サイトで調べてください。面積・築年・駅からの距離が近い部屋を複数見ると、目安が分かります。当サイトの査定では、入居者の家賃が分からない場合でも、保証賃料から入居者の家賃を想定して、解約できた場合の価格の目安を表示します。
- Q. 「30年家賃保証」の契約です。保証賃料が下がることはありますか?
- A. あります。多くの契約には、数年ごとに保証賃料を見直す条項があります。また、借地借家法により、サブリース会社の側から賃料の減額を求めることが認められています。契約書で、改定の時期と決め方を確かめてください。
関連するよくある質問

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橋本裕介
不動産アナリスト/経済アナリスト・宅地建物取引士
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