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ワンルーム売却の基礎知識

売り方のよくある悩みQ&A:三為の買付・専任契約中の相談・複数戸の売る順番・一括査定との違い

「三為(さんため)で買いたいと言われた」「専任媒介契約中にほかの会社に相談してよいか」「ワンルームを複数持っている。どれから売るか」「一括査定と専門の査定サイトの違い」の4つに、仕組みと確かめる点で答えます。

執筆・監修:橋本裕介(不動産アナリスト/経済アナリスト・宅地建物取引士)|更新日 2026-10-23

この記事で答える4つの悩み

売ると決めかけたときに出てくる、売り方の悩みです。どれも「どちらが得か」より先に、仕組みと確かめる点を押さえると判断を誤りにくくなります。

  • 三為で買いたいと言われた → 業者が転売を前提に買う仕組み。決済日と白紙解約の条件を確かめる
  • 専任媒介契約中にほかの会社に相談してよい? → 相談・査定はできる。売却の依頼を重ねることはできない
  • 複数持っている。どれから売る? → まもなく築30年の部屋から。残債が価格を上回る部屋は持つ候補
  • 一括査定と専門の査定サイトの違い → 連絡先を渡して複数社と話すか、計算と精度が公開された目安を先に見るか

Q. 「三為(第三者のためにする契約)で買いたい」と言われました。何に注意しますか?

三為は、業者が買主として契約しながら、所有権は売主から業者の転売先(次の買い手)へ直接移す仕組みです。業者は転売先に売る価格との差を利益にします。登記の費用や税金が一度で済むため、投資用ワンルームの買取ではよく使われます。

提示額は、業者が転売の利益を見込んだ仕入れ価格なので、仲介で成約する価格の目安より5〜10%ほど低いのが普通です。比べるときは、仲介の価格から仲介手数料を引いた手残りと並べます(買取提示額の記事に計算例があります)。

注意したいのは、価格より契約の条件です。転売先が見つかるまで決済を待つ形だと、引渡しが延びたり、決まらなければ白紙になったりする条項が入ることがあります。下の点を契約前に確かめてください。

  • 決済(引渡し)の日が決まっているか。転売先の決済に合わせて延びる条項がないか。
  • 白紙解約(ローン特約・転売先が見つからない場合の解除)の条件と、そのとき手付金がどうなるか。
  • 手付金の額。少額だと、解約されやすくなります。
  • 契約不適合責任の扱い(免責か、期間を限るか)。
  • 提示した会社が買主なのか、仲介として入るのか(仲介なら手数料がかかる)。

Q. 専任媒介契約中です。ほかの会社に相談や査定を頼んでもいいですか?

相談や査定を頼むことはできます。できないのは、同じ物件の売却をほかの会社に重ねて依頼することです。専任媒介・専属専任媒介の契約の有効期間は3か月以内と法律で決まっていて、更新は依頼者の申し出があるときだけです。期間が終われば、別の会社に依頼し直せます。

専属専任媒介の場合は、自分で見つけた買い手とも、その会社を通さずに契約することはできません。いまの会社の売り出し価格や進め方に疑問があるなら、査定の目安で価格を確かめ、契約の期間が終わる時期に合わせて次の依頼先を決めるのが無理のない順番です。

当サイトでは、専任・専属専任の契約中の方には、当社への売却の依頼をおすすめしていません。価格を確かめる参考としてお使いください。ご相談は、契約の期間が終わった後に承ります。

契約の種類ほかの会社への重ねての依頼自分で見つけた買い手との契約有効期間
一般媒介できるできる法律の上限なし(多くは3か月)
専任媒介できないできる3か月以内
専属専任媒介できないできない(その会社を通す)3か月以内

※ 宅地建物取引業法の定め。違約金など個別の条件は契約書で確かめてください。詳しくは精度の検証ページをご覧ください。

Q. ワンルームを複数持っています。どれから売ればいいですか?

当サイトでは、次の順で「先に売る候補」「見直してから売る候補」「持つ候補」に分けています。1つ目は、まもなく築30年になる部屋(築27〜29年)です。築30年を超えると、同じ家賃でも価格が1〜2割下がる傾向があるため、売るなら段差の前が有利です。

2つ目は、サブリースを外すと価格が上がる部屋で、売る前に契約の見直しを考える候補です。3つ目は、ローンの残債が価格の目安を上回る部屋で、いま売ると持ち出しになるため、持つ候補になります。ほかの部屋は、価格・残債・毎月の収支を並べて、手残りの大きい順や、目的(残債を減らす・家賃収入を残す)に合わせて決めます。

全部売った場合に手元に残る金額は、価格の目安の合計から残債の合計と売却の費用を引いて確かめます。当サイトの「保有物件のまとめ」では、査定した物件を並べて、価格の合計・残債を引いた金額・売る順番の候補を表示します。候補であって、売却をおすすめするものではありません。

Q. 一括査定と、専門の査定サイトは何が違いますか?

一括査定は、連絡先を入れて複数の不動産会社に査定を依頼し、各社から価格と連絡を受け取る仕組みです。会社を比べられる一方、査定額は各社の考え方で出るため、高い金額が売れる金額とは限りません。

当サイトのような専門の査定サイトは、連絡先を入れずにその場で価格の目安を表示し、計算の考え方と精度を公開しています。当サイトの精度は、計算の調整に使っていない成約で確かめた築30年未満297件で、表示価格と成約価格のずれの中央値が5.4%でした(2026年10月13日時点)。

使い分けは、先に専門の査定サイトで目安を知り、そのうえで2〜3社に具体的な査定を頼む順番が無理のない形です。目安を知っていれば、極端に高い査定や低い買取の提示に気づけます。

本記事は一般的な考え方の解説です。表示する価格は概算であり、実際の売却価格を保証するものではありません。売却をご希望の場合は、当社または提携する宅地建物取引業者が対応します。

この記事に関するQ&A

Q. 電話で「高く買います」と言われました。その価格は妥当ですか?
A. まず、その価格が買取(業者が買う)なのか、仲介の売り出し価格の提案なのかを確かめます。買取なら、仲介で成約する価格の目安より5〜10%低いのが普通です。当サイトの目安と比べ、目安より高い買取の提示なら、契約の条件(決済日・白紙解約・手付金)に無理がないかを確かめてください。
Q. 投資用マンションの営業電話で「売りませんか」「買い替えませんか」と言われます。どう答えればいいですか?
A. その場で答えず、提示された価格と条件を書面(メール)でもらってください。買い替えの提案なら、いまの部屋を売る価格と、次の部屋を買う価格・ローンの条件の両方を並べないと得か損かは分かりません。売る価格は、当サイトの目安(仲介で成約する価格)と比べ、提示が目安より大きく低くないか、契約の条件に無理がないかを確かめます。電話をやめてほしい場合は、「契約しない」「今後の勧誘は不要」とはっきり伝えてください。そう伝えた相手に勧誘を続けることは、宅地建物取引業法で禁じられています。
Q. 売却を決めたら、何から始めればいいですか?
A. 最初に、ローンの残債(返済予定表)と、管理費・修繕積立金・家賃が分かる書類をそろえ、価格の目安を確かめます。次に、売り出し価格を目安の3〜5%上に置き、仲介の会社を選んで媒介契約を結びます。サブリース中なら、契約の終了日と条件も先に確かめます。
Q. 1戸ずつ売るのと、まとめて売るのとでは、どちらが高く売れますか?
A. 投資用ワンルームは1戸ずつ買い手が付くのが普通で、まとめて売ると買い手が業者に限られ、価格が下がりやすくなります。時期をずらして1戸ずつ売ると、築30年の段差や残債の減り方に合わせて売る時期を選べます。

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査定を監修するのは私です

橋本裕介

不動産アナリスト/経済アナリスト・宅地建物取引士

査定の計算方法と精度は、実際の成約で検証しています。当サイトは売却をおすすめするための査定ではなく、いま売るといくらか、持ち続けるとどうかを、オーナーの立場で整理するためのものです。

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